魅力ある仕掛け時計の買取
時計の魅力と言えばやはり仕掛け時計だろう。
叔父は機械時計を修理する傍ら自分で時計をデザインして作ろうとした腕がある技術者だ。
そのような叔父を持って今自分も同じ道を歩もうとしている。
確か中学生だった頃、丁度恋愛を知ったときに叔父から「ダンスホール」と言うカラクリ時計を貰った。
スーツを着込んだ紳士の人形とドレスを着ている美人の人形が背中合わせで立っている。
午前12時と午後12時にその人形は動き出すが決してお互いの目を見つめ合う事無く、背中合わせだった人形が御互い前を向き踊るつもりがすれ違ってしまう。
数奇な男女の出会いを物語るようだ。
「こうして一生、手を繋ぐ事の無い二人が背中を向けたままお互いの存在を知らぬまま立っているなんて」と考えると哀愁さえも漂うようだ。
叔父は一体何を言いたかったのか?「勉学に励め」とかそんな類か?この時計に沢山のことを考えさせられた。
到底買い取って貰うのはできない。
現代になりあの頃の時計が押入れから出てきた。
色褪せる事無い哀愁が漂う。
ただ全体的に歯車が錆びてしまっているので動かす事もできない。
時計の針も止ってしまっていた